私の思う良い研ぎ師とは、使い手が「どんな使い方をするのか」「どんな刃物となる事を望んでいるのか」「どんな細かさで仕上げて欲しいのか」などを、しっかり話し合い、依頼主の思った通りに研ぎ上げることです。依頼条件によって、研ぎ方を変えたり手間を惜しまず作業することで、その包丁を満足して長く使って頂けることと考えています。
Fujio Koiso / 小磯富司男
日本の「切れ味」という感覚の文化が衰退し始めています。
切れることにデメリットがないくらいメリットがあるのですが、切れ味を教えてくれるところはありません。
国も学校も危険だといって世界でも突出したこの文化を教えることをしていないのです。
また名工といわれる職人がすごい勢いで減っています。
それは刃物を知っていただく機会がないからだとも考えています。
鍛冶屋とはどんな仕事なのか、刃物とはどんな意味がある道具なのか。
それを知ってもらいたい。
そして文化を守りたいと考えました。
研ぎをすることで切れるメリットがわかり、また刃物がわかるようになります。
そしてこのサイトでいろいろな刃物のことを少しでも知っていただければ幸いです。
切れる包丁を使ってほしい。
プロの料理人でも包丁をうまく研げないといわれる方が非常に増えています。
原因はきちんとした研ぎ方を教えてくれるところがないからです。
親方や先輩が研いでいるのを見たり教わったりして覚えた、もしくは自分で覚えた方がほとんどでしょう。